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発電利用に供する木質バイオマスの証明に関する自主行動規範

自主行動規範の趣旨

特定非営利活動法人ひびき
平成26年10月1日

近年、地球温暖化の防止のため、地球環境保全の気運の高まりなどから樹木に非常に注目が集まっています。樹木は大切に管理し、流通させれば循環可能な資源です。ところがそれを怠るとすぐに廃棄物になってしまいます。


循環する流れを作るには、一部の人間だけでなく、関係者全体の相互協力のもと、森林を適切に整備・保全することが必要です。とりわけ、利用可能な資源が充実している我が国の人工林については、間伐を適時適切に進めることに加え、林地に放置される間伐材の積極的な利用が必要となっています。


また、電気事業者による再生可能エネルギー電気調達に関する特別措置法(平成23年法律第108号)に基づく平成24年6月18日経済産業省告示第139号(以下「告示」という。)において、再生可能エネルギー発電設備の区分ごとの調達価格等が定められ、木質バイオマスについても、告示の表第12号に掲げる「森林における立木竹の伐採又は間伐により発生する未利用の木質バイオマス(輸入されたものを除く。)」(以下「間伐材等由来の木質バイオマス」という。)を電気に変換する設備、同表第13号に掲げる「木質バイオマス」(以下「一般木質バイオマス」という。)を電気に変換する設備、同表第14号に掲げる「建設資材廃棄物」を電気に変える設備について、それぞれの区分ごとに調達価格が定められたところです。


この区分の下では、間伐材等由来の木質バイオマス、一般木質バイオマスについて適切な識別・証明が行わなければ、調達価格が適正に適用されない事態も懸念される。また、木質バイオマスについては、間伐材等で未利用のものが大量に発生している一方で、既に相当部分が製材、合板、木質ボード、製紙用等に供されていることから、このような既存利用に影響を及ぼさないように適切に配慮していく必要があります。


これらを踏まえ、当団体は、再生可能エネルギー電気の固定価格買取制度に対する消費者の信頼を確保するとともに、発電の燃料としての間伐材等由来の木質バイオマスや一般木質バイオマスが、円滑に、かつ、秩序をもって供給されることに資するよう、発電燃料となる間伐材等由来の木質バイオマス、一般木質バイオマス及びこれらを原料とするチップ等の供給にかかる証明の取り組みにあたっての自主行動規範を制定し、ここに公表いたします。

既存利用に配慮した木質バイオマスの発電利用の促進

  1. 木質バイオマスの発電利用取組の促進 
    発電利用に供される木質バイオマスの利用を促進することに努めます。
  2. 関係者間の連携
    発電利用に供される木質バイオマスの安定的な供給の観点から、関係者間での連携を図ります。
  3. 既存利用に配慮した木質バイオマスの発電利用の促進
    発電利用に供される木質バイオマスの利用にあたっては、既存利用に影響を及ぼさないように適切に配慮しながらこれを進めることに務めます。

情報の公表

本行動規範に基づく取り組み状況の概要をホームページで公表します。

分別管理

分別管理を適切に行うため、自主行動規範作成者を分別管理責任者として定める。
分別管理責任者は、合法木材及び発電用ガイドラインに基づき証明する間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスの適切な分別管理及びその実施状況の点検を、責任をもって行うものとする。

分別管理の実施

  • 原木の入荷に当っては、出荷伝票等により合法木材及び発電用ガイドラインに基づき証明する間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木材バイオマスであるか否かを確認する。
  • 原木の保管に当っては、合法木材及び発電用ガイドラインに基づき証明する間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスが互いに且つ、それ以外の木材と混在しないように、それぞれの保管場所をテープや標識等により明示する。
  • チップ加工等の出荷に当っては、合法木材及び発電用ガイドラインに基づき証明する間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスであることを確認の上、出荷伝票に記載する。
  • 製材品の保管に当っては、合法木材及び発電用ガイドラインに基づき証明する間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスを原料として製造したチップ等と混在しないように、それぞれの保管場所をテープや標識等により明示する。

書類管理

  • 合法木材発電用ガイドラインに基づき証明する証明する間伐材等由来の木質バイオマス又は一般木質バイオマスの入出荷及び在庫に関する情報が把握できるよう管理簿を備え付け適切に記載する。
  • 証明書、納品書及び管理簿等の関係書類は、5年間整理保管する。